子連れ海外のお金の準備|両替・カード・現金のかしこい使い分け
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海外旅行の「お金」まわりは、子連れだと後回しにしがちなのに、いざ現地で困ると立て直しが大変です。両替はどこで?現金はいくら?カードは使える?——この記事では、わが家が実践してきた、お金の準備と使い分けの基本をまとめます。
この記事でわかること
- 「日本円で払いますか?」と聞かれたときの正解(知らないと毎回損します)
- カードの支払いに上乗せされている手数料の正体
- 現金とカードの現実的な使い分け
- 両替はどこですると不利になりにくいか
- 子連れならではの注意点
- 子ども本人にカードを持たせられるのか――そして、それを決めているのは何か
1. 「日本円で払いますか?」には、原則「いいえ」
先に、この記事でいちばんお伝えしたいことを書きます。
海外のお店やATMでカードを使うと、しばしば「日本円で決済しますか、それとも現地通貨で決済しますか」と聞かれます。端末の画面に、日本円での金額が親切そうに表示されることもあります。
この仕組みは DCC(Dynamic Currency Conversion/外貨建て決済)と呼ばれます。そして、原則として選ぶべきは「現地通貨」です。
理由は、レートです。カード会社自身が、DCCで適用される換算レートは、カード会社が定める換算レートよりも割高になるケースが多いと案内しています。日本円で表示されると金額が分かって安心なのですが、その安心の代金として、見えないところで上乗せされていることが多いのです。
1回の買い物では数十円から数百円の差かもしれません。ただ、家族4人で1週間の旅行なら、食事もお土産も入場料も積み上がります。毎回「円建て」を選んでいると、旅行全体でそれなりの金額になります。
💡 覚えておくこと:端末に「JPY」と「現地通貨」が並んで出たら、現地通貨のほうを押す。子どもを連れてレジで急いでいるときこそ、ここを間違えやすいので、出発前に家族で共有しておくと確実です。
📎 出典:DCCの仕組みと「レートが割高になりやすい」点については、カード会社・銀行の公式案内をご参照ください(三井住友カード/三菱UFJニコス/SMBC信託銀行プレスティア)。取り扱いは加盟店やカード会社により異なります。
2. カード払いに上乗せされているもの
現地通貨で決済しても、請求額はその日の為替レートそのままではありません。国際ブランドが定める基準レートに、カード会社の「海外事務手数料」が上乗せされて円換算されます。
この手数料はカード会社によって料率が違い、改定もされます。数パーセントの差が、旅行の総額では効いてきます。出発前に、自分が使うカードの規定で海外事務手数料を確認しておくと、どのカードを主に使うかの判断ができます。
ついでに確認しておきたいのが利用限度額です。海外では宿泊時にデポジット(保証金)としてカードに与信枠を確保されることがあり、その分だけ使える枠が減ります。家族分の宿泊や、万一の医療費の立て替えが重なると、思ったより早く枠を使い切ります。
3. 現金とカードは、両方用意が基本
キャッシュレスが進んだ国でも、子連れだと現金が要る場面が残ります。
- 公衆トイレ(有料のところが多く、小銭がないと入れません)
- コインロッカー(荷物とベビーカーを預けたいとき)
- 屋台・市場・個人商店
- チップ(習慣のある国)
- 公共交通の券売機、少額のバス代
とくに有料トイレは、子連れにとって切実です。「小銭がなくて入れない」は、大人だけの旅行なら我慢できても、子どもがいると困ります。現地通貨の小銭は、常にポケットに入れておくくらいでちょうどいいと思っています。
いっぽうで、大きな金額はカードのほうが安全です。現金は「小額を、複数の場所に分けて」持つのが基本です。全額を1つの財布に入れて持ち歩かない、というだけでリスクはかなり下がります。
4. 両替はどこでする?
両替は、場所によってレートと手数料がかなり変わります。一般的な傾向として、次のように考えておくと大きく外しません。
- 日本の空港・現地の空港の両替所:便利ですが、レートは有利ではないことが多い。到着直後に必要な分だけにとどめるのが無難
- 現地の街中の両替所:空港より条件が良いことが多い。ただし店による差が大きく、手数料の表示を確認する
- 海外ATMでの現地通貨引き出し:レートは比較的分かりやすいが、ATM設置者の手数料+カード会社の手数料がかかる。キャッシングの場合は利息も発生するため、繰り上げ返済の可否を含めて事前に確認
ATMを使うときも、「日本円で引き出しますか」と聞かれたら現地通貨を選ぶのが原則です。DCCはATMにもあります。
💡 子連れのコツ:両替の手続き中、子どもを立たせて待たせるのは大変です。到着日に使う分だけを日本で用意しておき、残りは現地で落ち着いてからにすると、初日の負担が減ります。
5. 子連れならではの注意点
- 会計は子どもを見ながらになるので、レジ前で迷わないよう、支払い方法は事前に決めておく
- 財布は「出しやすさ」より「落としにくさ」を優先。抱っこやベビーカーの上げ下ろしで、必ず手はふさがります
- 子どものおこづかいを持たせるなら、少額の現地通貨を小さな財布で。金額の感覚を学ぶ機会にもなります
- カードは2枚以上を、別の場所に分けて。1枚が使えなくなったときに家族全員の旅程が止まるのを避けられます
6. 子ども本人にカードを持たせられるのか
いちばん多く聞かれる質問です。比較サイトがあまり書かない答えから先に書きます。
18歳未満の場合、「子ども名義のカード」は存在しません。 主要なマルチカレンシー口座は成人向けで、WiseもRevolutも個人口座の開設は18歳からです。 「子ども向けカード」として売られているものは、すべて親の口座にぶら下がる子カードです。 カードを持つのは子どもですが、お金を持っているのは親のままです。
ここから、多くの人がつまずく点に入ります。 可否を決めているのは、子どもの年齢でも渡航先でもなく、「親の居住国」です。 Wiseの公式ヘルプはこれをはっきり書いています。Young Explorerは6〜17歳が対象ですが、 利用できるのはオーストラリア・ブラジル・カナダ・ニュージーランド・シンガポール・スイス・イギリスに住む、 既にWiseを使っている親だけ。7か国です。 日本に住む親は、この対象に入っていません。子どもが何歳でも、どこへ行くとしても同じです。 カード発行手数料はかかっても少額で、イギリス7 GBP、オーストラリア10 AUD、ニュージーランド14 NZD、 シンガポール8.50 SGD、スイス8 CHF、ブラジルとカナダは無料。 また、子どもには自分の口座情報は付与されないとも明記されています。
Revolutも構造は同じで、Kids & Teensは6〜17歳が対象、親のRevolut口座の下にぶら下がります。 ただし対応国のリストは異なり、Revolutは対応国を広げてきていて日本もその一つです。 16歳になると事情が変わり、16〜17歳は制限付きで本人名義の口座を持てます。 なお、Revolutのページは自動取得がブロックされており最新の規定を直接確認できませんでした。 Revolutに関する記述は手がかりとして扱い、必ず公式ページでご確認ください。
つまり、実務の順番は多くの人がやろうとするのと逆になります。 カードの比較から始めない。まず「自分の口座がある国に対応している事業者はどこか」を調べ、 そのうえで18歳未満向けの商品があるかを見る。 この順で見れば、候補の大半は1分ほどで消えます。
そして、どこも対応していなかった場合の代替は、昔から家族がやってきた方法で、悪い方法でもありません。 少額の現地通貨を子ども用の小さな財布に入れ、親が足していく。 わが家の娘は未成年のまま6学年分を海外で過ごしました(Year 4からYear 9まで)。 その間ほとんどの場面で問題だったのは、どのカードが得かではなく、 そもそも誰の口座にひもづけられるのかでした。
📎 出典(2026年9月24日確認): Wise ヘルプセンター「How Young Explorer works」、 Revolut「Kids & Teens Terms」。 対応国・手数料は変わります。ご自身の居住国について、必ず各社の公式ページでご確認ください。
📌 この記事の最終更新:2026年9月。 為替レート・手数料の料率・各社の取り扱いは変わります。海外事務手数料や限度額は、必ずご自身のカードの規定と公式サイトでご確認ください。本記事は特定のカードや金融商品を推奨するものではありません。
よくある質問
Q. 「日本円で払いますか」と聞かれたら、どちらを選べばいいですか? A. 原則は現地通貨です。カード会社自身が、DCC(円建て決済)の換算レートはカード会社所定のレートより割高になりやすいと案内しています。
Q. 現金はいくら持っていけばいいですか? A. 金額よりも「用途」で考えるのがおすすめです。有料トイレ・コインロッカー・屋台・チップのための小銭が切れないことが、子連れでは何より重要です。大きな買い物はカードで足ります。
Q. 空港で両替するのは損ですか? A. 一般に空港の両替所はレートが有利ではないことが多いです。ただし到着直後に現金がないのも困るので、初日に使う分だけ空港で、残りは現地でという分け方が現実的です。
Q. 子どもにトラベルマネーカードを持たせられますか? A. 親の口座の子カードとしてのみで、しかも各社が親の居住国に対応している場合に限られます。 WiseのYoung Explorerは6〜17歳が対象ですが、親が7か国に住んでいる場合だけで、日本は含まれません。 RevolutのKids & Teensも同じ仕組みで、対応国リストが異なります。 カードを比べる前に、まずご自身の居住国が対象かを確認してください。
Q. 子どもが16歳です。何か変わりますか? A. 変わります。16歳は一つの区切りで、たとえばRevolutは16〜17歳に制限付きの本人名義口座を認めています。 16歳未満については、確認できた範囲ではすべて親の口座扱いでした。
Q. カードは何枚持っていくべきですか? A. 2枚以上を別々の場所に分けて持つことをおすすめします。海外では不正利用検知で急にカードが止まることがあり、1枚だけだと詰みます。
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為替レート・手数料・各社の取り扱いは変わります。渡航前に必ずご自身のカードの規定と公式情報でご確認ください。本記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。
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