【番外編】マレーシアに6年住んで分かった、虫・水・住まいの本当のところ
※本記事にはアフィリエイトリンク(広告)を含みます。
6年間のマレーシア暮らしを振り返ると、楽しかった思い出と同じだけ、「住んでみるまで分からなかったこと」がありました。年ごとの記録には書ききれなかった、虫のこと、水のこと、住まいと移動のこと。この番外編では、そのあたりを脚色せずにまとめておきます。これから移住を考えるご家族が、事前に心の準備をしておけるように。
この記事でわかること
- マレーシアで実際に出会う虫と、日本との違い
- 「高層階なら虫は出ない」は本当なのか
- 効いた対策と、まったく効かなかった対策
- 水道水が黄色いこと、そしてその理由
- コンドミニアムと一戸建て、暑さと移動手段の現実
1. 虫のこと:アリ、ゴキブリ、蚊
まず、いちばんよく聞かれる虫の話から。結論から言うと、アリとゴキブリは日常で、蚊は思っていたよりずっと少なかったというのが、わたしたち家族の6年間の実感です。
アリは、とにかくよく出ます。ただ、日本で見かけるものよりひとまわり小さいのが特徴で、少しでも食べこぼしがあると、翌朝には細い行列ができていました。キッチンまわりを拭き上げる習慣は、日本にいた頃よりずっと身につきました。
ゴキブリは、どこにでもいます。そしてこれは覚悟しておいたほうがいいのですが、日本のものよりかなり大きいです。大きさに慣れるまでには、正直しばらくかかりました。
意外だったのが蚊です。熱帯の国ですから覚悟していたのですが、暮らしてみると驚くほど遭遇しませんでした。日本の夏に実家で刺される回数のほうが多かったくらいです。もちろん地域や住まいによる差はあると思いますので、あくまでわたしたちが住んだ範囲での話として読んでください。
ネズミも、まったくいないわけではありません。スーパーやホームセンターの店頭に、ネズミ捕り用の粘着シートが日用品として当たり前に並んでいるのを見て、そういう国なのだと実感したのを覚えています。滞在中には、ランカウイのある高級リゾートの朝食会場で目の前を横切っていったこともあり、あのときは心底驚きました。設備のよいホテルでも起こりうることだと思っておくと、気持ちの準備になります。
💡 暮らしのコツ:食べこぼしをその場で拭く、食べ物は密閉容器に入れる。この2つを徹底するだけで、アリの行列はかなり減りました。熱帯では「片づけの速さ」がそのまま虫対策になります。
2. 「高層階なら虫は出ない」は本当か
移住前に、日本でこう聞いていました。「30階以上の高層階なら、ゴキブリは出てこない」と。わたしもそれを信じていて、住まいを選ぶときの安心材料のひとつにしていました。
結論を書きます。高層階でも出ます。
これは実際に住んでみて、はっきりそう言えます。配管や共用部を通って上がってくるのだと思いますが、理由はどうあれ「高い階を選んだから大丈夫」ということにはなりませんでした。もし同じ話を信じて物件を決めようとしている方がいたら、階数は虫対策の決め手にはならないとお伝えしておきたいです。部屋を選ぶ基準は、階数よりも管理の状態や水回りの造りに置いたほうが、現実的だと思います。
3. 効いた対策と、効かなかった対策
6年のあいだに、いろいろ試しました。効果がはっきり分かれたので、正直に書いておきます。
アリに効いたのは、デトール(Dettol)でした。もともとは殺菌消毒用の製品ですが、水で薄めてスプレーボトルに入れ、アリの通り道や気になるところに吹いておくと、わが家では目に見えて出方が変わりました。現地のスーパーでどこでも買えるのも助かりました。
この希釈スプレーのボトルには、当時まだ小さかった娘が「蟻さんバイバイ」と書いてくれていました。虫の話は正直あまり楽しい記憶ではないのですが、これだけは、今でも思い出すと笑ってしまういい思い出です。
ゴキブリについては、日本から持って行った「ブラックキャップ」が確実でした。というより、これが無いと厳しかったというのが本音です。現地で買える製品は、ことごとく効きませんでした。いろいろ試したうえでの結論なので、これから行かれる方は、日本で使い慣れた駆除剤を用意していくことを本気でおすすめします。帰国のたびに買い足していたくらいです。
💡 持ち物のヒント:虫の対策グッズは「現地で買えばいい」と思われがちですが、少なくともわが家では日本製のものが圧勝でした。ただし薬剤の持ち込みは航空会社や渡航先の規定に関わります。個数や種類は、出発前に必ずご自身で確認してください。
4. 水はずっと黄色い
虫と並んで、住むまで実感が湧かなかったのが水です。水道水は、6年を通してずっと黄色っぽいままでした。透明な容器に溜めると色がついているのが分かる程度で、慣れるまでは落ち着かないものがあります。
これは特定の物件が古いから、という話ではありませんでした。というのも、クアラルンプールの高級ホテルに泊まったときも、同じように色がついていたからです。設備の新しさの問題ではなく、街全体に届く水そのものの話なのだと、そこで納得しました。
クアラルンプール一帯の水道は Air Selangor(Pengurusan Air Selangor)が担っています。同社は、断水からの復旧時などに管の中の沈殿物が舞い上がり、水に色がつくことがあると公表しており、色のついた水が出たときは5〜10分ほど流してから使うよう案内しています。処理水そのものは基準を満たしているものの、鉄やマンガンなどの残留分が配水管の中で沈殿しやすいことも指摘されています。古い建物では、配管そのものの錆が出ることもあります。
わたしたちは飲用と調理には手を出さず、浄水器とボトル水を併用していました。神経質になりすぎる必要はありませんが、到着した初日から水の準備は要ると思っておくと安心です。
📎 出典:Air Selangor の案内および現地報道(Free Malaysia Today, 2024年7月24日)。最新の状況は公式の案内をご確認ください。
5. コンドミニアムか、一戸建てか
わたしたちは、前半をクアラルンプールのコンドミニアム、後半を一戸建てで過ごしました。どちらが良いかは家族の形によりますが、住み比べて初めて分かったことがあります。
一戸建てで思いのほか快適だったのが、玄関先まで車をつけられることでした。買ってきたものをそのまま家に運び込めますし、子どもの乗り降りも楽です。コンドミニアムだと、駐車場からエレベーターまでの移動が毎回発生します。小さな差のようでいて、毎日のことなので効いてきます。
いっぽうで、その車の出し入れ自体がなかなかの手間でした。門の開け閉めや、限られたスペースでの切り返し。「車をつけられて便利」と「車を動かすのが大変」が同居しているのが、正直なところです。
6. 暑さと移動、そして eBike という答え
ここが、住んでみないと絶対に分からなかった部分です。
マレーシアは、近所の買い物にすら徒歩では行けません。距離の問題ではなく、暑さの問題です。日本の感覚だと「歩いて5分なら歩こう」となるところが、現地では成立しません。結果として、移動はほぼすべて車が前提になります。
ところが前の章に書いたとおり、その車の出し入れが手間です。ちょっとした送迎のたびに車を出すのは、思っていた以上に負担でした。
その答えとして落ち着いたのが eBike(電動アシスト自転車)です。下の娘の送迎は、最終的にほとんど eBike で済ませていました。暑さの中を歩かずに済んで、車のように出し入れの手間もない。「暑いから車」と「車は面倒」のあいだにある、ちょうどいい選択肢でした。移住前のわたしは、まさか自転車が答えになるとは思っていませんでした。
💡 暮らしのコツ:住まいを検討するときは、間取りや階数と同じくらい「毎日の送迎をどうするか」を具体的に想像してみてください。車以外の選択肢が取れる立地かどうかで、暮らしやすさがかなり変わります。
7. これから移住を考えるご家族へ
ここまで、あえて大変だった側面ばかりを書きました。ただ、これらを知ったうえで「それでも行きたい」と思えるなら、マレーシアでの6年間は、家族にとって間違いなく価値のある時間になると思います。わたしたちにとってはそうでした。
大事なのは、期待値を正しく持っておくことだと思います。虫は出ます。水には色がつきます。暑くて歩けません。そのうえで、暮らしは十分に成り立ちますし、慣れます。事前に知っていれば、驚きは「困りごと」ではなく「そういうものか」に変わります。
Q. 高層階を選べば虫は出ませんか? A. 出ます。「30階以上なら出ない」と聞いていましたが、実際には高層階でもゴキブリは出ました。階数は決め手になりません。
Q. 虫よけや駆除剤は現地で買えますか? A. 買えますが、わが家では現地の製品はほとんど効きませんでした。ゴキブリ対策は日本から持参したものが確実でした。アリにはデトールを薄めたスプレーが効きました。
Q. 水道水は飲めますか? A. わたしたちは飲用・調理には使わず、浄水器とボトル水を併用していました。色がつくことがあるためです。
📌 この記事の最終更新:2026年7月。 生活情報や事業者の案内は変わります。移住を検討する際は、各公式サイトと最新情報をあらためてご確認ください。
8. あわせて読みたい(内部リンク)
- シリーズまとめ →「【まとめ】マレーシア移住6年間」
- 移住の判断材料 →「マレーシア教育移住のリアル」
- 虫対策の記録 →「マレーシア移住記・3-4年目」
- 全記事の入口 →「トップページ」
この記事は、わたしたち家族が2019年〜2025年にマレーシアで暮らした経験にもとづいています。生活情報は変わることがあるので、検討の際は公式サイトや現地で最終確認してください。
予約・関連リンク
以下はアフィリエイトリンク(PR)です。ご予約で当サイトに収益が入る場合があります。